動的光散乱(DLS)粒度分布測定装置 NICOMP N3000

動的光散乱 DLS
DLS NicompN3000

NICOMPはParticle Sizing Systems社のルーツとなった動的光散乱(DLS)粒度分布測定装置です。高出力半導体レーザー、高感度ディテクター、多角度検出器、自動希釈機構、オートサンプラー等多彩な機能・構成から、アプリケーション、ご用途に応じた最適なシステムを選択できます。

 


また、特許「NICOMPアルゴリズム」により、通常のガウシアンピークでは、分画の難しい、複数の粒径ピークをもつナノ粒子サンプルを測定した場合でも、正確な粒度分布の結果を得ることができます。


動的光散乱(DLS)粒度分布測定装置 Nicomp N3000シリーズ 特徴 

高出力半導体レーザー、高感度ディテクター、多角度検出器、自動希釈、オートサンプラー、オンラインシステム 等多彩な機能を選択でき、アプリケーション、ご用途に応じて最適なシステムを構築できます。

 

測定範囲は0.3nm~10μmで簡単な操作で、広範な測定領域をカバーできます。



動的光散乱(DLS)の原理 

動的光散乱法原理
DLS 測定原理

 

液体中の粒子はブラウン運動をしています。小さな粒子は素早く、大きな粒子はゆっくりと動きます。この粒子群に光を照射すると、光を散乱します。光の散乱強度の変化の情報から、粒子径を導き出すのがDLSの基本的な原理になります。

 

通常のDLSによる測定では、ガウス分布の、平均粒子径と、分布の広さ、カイ2乗値が算出されます。粒子が単分散であれば、カイ2乗値は小さくなりますが、粒子が多分散であれば、カイ2乗値は大きくなることから、測定データの信頼度が判ります。

 

Nicompは通常の粒子径のガウス分布を求めるアルゴリズムに加え、独自のアルゴリズム・ナイコンプモードを搭載し、カイ2乗値の大きい多分散粒子は多分散の粒子として測定することが可能です。


多角度検出器

一般的なDLSはディテクターの角度を固定します。これは装置の機構をシンプルにするメリットもありますが、粒子のサイズや屈折率によっては、優位な散乱角度が存在する場合もあるため、必ずしも正確なデータを取得できるというわけではありません。

側方散乱
DLS 測定結果 側方散乱
動的光散乱 後方散乱
DLS 測定結果 後方散乱

90nmと300nmのラテックスを9:1で混合し、多角度検出機構を用い90°、および158°で測定しました。

同じ装置であっても、ディテクターの角度によって得られるデータは大きく変わります。Nicompはサンプルによって最適な散乱角度でデータを取得することができます。もし後方散乱のみの装置でこの混合粒子を測定すると、300nmの粒子がメインピークだと勘違いしてしまいます。


Nicompアルゴリズム

特許取得済み解析ソフト「Nicompアルゴリズム」の搭載により、複数ピークを持つサンプルであっても、実際の粒子径に即したピークを得ることができます。多分散の粒子は、多分散に。ナノ粒子の測定では意外と難しいのが現状です。

DLS 平均粒子径
DLS ラテックス混合液の測定 平均粒子径
DLS Nicompアルゴリズム
DLS ラテックス混合液の測定 Nicompアルゴリズム

93nmと150nmのラテックスを混合し、測定しました。左が通常のガウシアン分布、右がNicompモードによる分析です。実際の粒子径に即したピーク分布を得られる点がNicompの特徴です。


測定事例

Nicompの特徴を活かせば、DLSを用いた、生体由来の物質など複雑な粒子も簡単に分析可能です。一般に生体分子は高価でサンプル量が少なく、分析に手間が掛かるものですが、Nicompは最少40µLのサンプルで測定が可能です。

 

中央の図は免疫グロブリンIgGを測定した図で、右の図は、血清中のコレステロールを分析した例です。

 

タンパク質 凝集粒子 粒度分布
Nicomp IgGの測定例
多分散 粒度分布 生体分子 タンパク質
Nicomp コレステロール測定

IgGの測定例では、シングルナノと10-20nmに2山のピークが出ています。これはIgGのタンパク質のモノマーと2分子が凝集したダイマーに対応している可能性があります。

コレステロールには、HDL、LDL、VLDLの3つのタイプがあります。いわゆる善玉コレステロールはHDL、悪玉コレステロールと呼ばれているものがLDLです。Nicompであれば1回の測定でしっかり3つのピークを検出することが可能です。


ゼータ電位測定

 Nicompは、ゼータ電位測定も可能です。周波数スペクトラム変動法以外に位相スペクトラム変動法を搭載しており、塩濃度や、極性の高い溶媒中のサンプルの測定も可能です。

塩濃度や極性が高く、電気泳動速度が遅いサンプルに対しても、Nicompのディテクターはしっかり追随し、データを取得することができます。

 

また、DLSによっては、特殊な形状の特殊な形状の使い捨てセルを要求する機種もありますが、Nicompは一般的なガラスセルやディスポセルをゼータ電位測定でも用いることができます。操作性は変わらず、サンプル量が増えれば増えるほど経済的です。

ゼータ電位 安定性
ゼータ電位測定
ゼータ電位 セル
ゼータ電位測定 ガラスおよびディスポセル


オプション

Nicompは小容量測定にも対応しており、ミニマム40µLのサンプルから測定可能です。またNicompには、オートサンプラーの取り付け(図左)やオンラインシステム(図右)、Part11対応モデルでのご提案も可能です。

品質管理の省力化や、製造設備のモニター用途としてもNicompは高いポテンシャルを持っています。

実際に医薬品向けでは、脂肪乳剤の平均粒子径を測定する<USP729>試験や、生産ラインのオンライン管理などの使用実績がございます。

オートサンプラー DLS 動的光散乱
DLS NicompN3000 とオートサンプラー
動的光散乱 オンライン
DLS Nicomp オンライン


その他の分野では、インクの粒子の粒子径の管理など一般の工業分野でも普及が進んでいますNicompは、サンプルごとに最適な測定条件を設定可能です。「DLSでは測れない」とおっしゃる前に是非一度サンプル測定をお試しになってはいかがでしょうか?。