エマルション

このページでは、高圧ホモジナイザー、Microfluidizerを用いたエマルションの調製と高性能動的光散乱測定装置(DLS)、Nicompを用いた分析のアプリケーションをご紹介します。エマルションは分散媒と分散質がともに液系の懸濁液です。特に分散質粒子のサイズが重要で、USP729などの規格試験への適合性のみならず、バイオアヴェイラビリティの向上、標的化、フィルター適合性の向上などの高品質化に寄与します。このほかにも界面活性剤の削減による毒性の低減、安定性の向上など様々なメリットがあります。

乳化装置 エマルション


Microfluidizer

高せん断型、高圧ホモジナイザー、マイクロフルイダイザーは、エマルションの調製装置・乳化装置として、世界中の製薬会社で活用されています。

 

ワクチンアジュバントなどのエマルション製剤の製造において、Microfluidizerで得られるエマルションは、一般的なホモジナイザー用いた場合よりも18%〜55%小さくなります。またマイクロフルイダイザーを用いたエマルションの標準偏差も、一般的なホモジナイザーを用いたエマルションよりもはるかに小さくなります。小さく、より均質な粒子の調整が可能ですので、下流のフィルターでのサンプルロスの低減などのメリットも得られます。

 

マイクロフルイダイザーは、小さく均一なエマルションを合成するために最適な装置といえます。

 

エマルション 高圧ホモジナイザー
エマルション調製装置 マイクロフルイダイザー

マイクロフルイダイザーを使用した、乳化のアプリケーションについてのwebセミナーをご紹介します。

 

乳化したサンプルをフィルター処理するすると、フィルターでサンプルロスが発生します。小さく、均一なエマルションを調製可能なマイクロフルイダイザーであれば、フィルターでのサンプルロスを抑えることができます。

 

高価な抗がん剤などのエマルションになると、このメリットはより強調されます。



Nicomp DLS システム

高分解能DLS(動的光散乱)システムNicomp N3000は、最少0.5nmからの粒子サイズ測定を可能にしたDLSです。独自の分析アルゴリズム、多角度検出器の搭載などにより、精度よく再現性の高い分析を可能にします。

 

Nicompを用いた分析では、まずエマルションの粒度分布のピークやばらつきの分析が可能です。またUSP729のMethod1に定められた安定性試験や、製造装置に組み込んだオンラインシステムによる、エマルション製剤の品質管理などのソリューションも提供可能です。

 

動的光散乱 DLS
Nicomp N3000


実験例1

エマルション プレミックス後
エマルション プレミックス後
DLS 平均粒子径
エマルション Pass回数と平均粒子径

 左の図は、プレミックスしたエマルションをマイクロフルイダイザーで調製しNicompDLSで測定した結果です。

 

下の表は、調製したエマルション調製のパス回数、粒子径の中央値、分散指数をまとめたものになります。

 

プレミックス直後のエマルションの粒子径は数μm以上ありましたが、マイクロフルイダイザーで処理を行うと、エマルションの粒子径が、210nm、190nm、150nmと減少している様子が判ります。また分散指数も減少していて、エマルションがより均一になっていることが判ります。

DLS 平均粒子径 分散指数
エマルション 平均粒子径と分散指数

エマルションを0.22μmのフィルターでフィルタリングして使う場合、プレミックスのみであれば、エマルションの大半は、フィルターにトラップされてしまいます。しかし、5passすれば、エマルションはほとんどフィルターを通り抜けることになります。高価な薬剤を無駄にすることなく、薬剤を使用することが可能です。

 

マイクロフルイダイザー、Nicompはともに、スケールアップ性に優れた装置です。それぞれのラボ機で取得したエマルションの知見は、プロダクションモデル、オンライン分析でも活用することが可能です。

ラボで検討したエマルションの調製条件を迅速にプロダクションに適用し、オンライン測定で得られた知見を逆に製造にフィードバックすることも可能です。